演劇

KAAT『未練の幽霊と怪物』2021

標記公演を見た(6月9日 KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ)。作・演出:岡田利規、音楽監督:内橋和久、出演:森山未來(シテ)、片桐はいり(アイ)、栗原類(ワキ)、石橋静河(シテ)、太田信吾(ワキ)、七尾旅人(歌手)、演奏:内橋和久、筒井響子、吉…

レッドトーチ・シアター『三人姉妹』2019

標記公演を見た(10月18日 東京芸術劇場 プレイハウス)。ノヴォシビルスク州立(国立?)アカデミードラマ劇場の別名。演出は主任演出家のティモフェイ・クリャービン(84年生まれ)による。 所属俳優がロシア手話を習得し、2名の例外(アンフィーサ、フェ…

チェルフィッチュ 『部屋に流れる時間の旅』 2017

標記公演を見た(6月22日 シアタートラム)。作・演出は岡田利規。ジャンルとしては演劇だが、ダンスを見たような感触が残った。身体に注視させられたこと(特に吉田庸)、ピエタのようなフォルムが形成されたこと(立ち位置は男女逆)、光るものと回るもの…

2月に見た振付家・ダンサー・俳優 2017

2月の公演で見た振付家・ダンサー・俳優について、短くメモしておきたい。●貝川鐵夫+江本拓@新国立劇場バレエ研修所「エトワールへの道程2017」 新国立劇場バレエ団所属の貝川鐵夫が、同劇場バレエ研修所の研修生に振付をした。作品名は『Space that lead…

鈴木忠志×中村雄二郎『劇的言語』増補版

標記対談集を読み終えた(2016年6月15日)。昨年末、SCOTの公演時に購入し、少し読みかけて積んでおいたのを、ようやく読み終えたのだ。長年続いた様々なことが終わり、脳がリセットされたため。 『劇的言語』自体は1977年に白水社から刊行、増補版は1999年…

SCOT『エレクトラ』『鈴木演出教室』2015

標記公演を見た(12月19、21日 吉祥寺シアター)。SCOTの公演は思い出したように見ていたが、途中で出たり、鈴木忠志のトークの方が、公演そのものよりも印象に残っていたりで、よく分からない演出家だった(SCOTが Suzuki Company of Toga であることを今回…

山崎広太・鈴木ユキオ・平原慎太郎——『ネエアンタ』&『ASLEEP TO THE WORLD』

3人の優れた男性ダンサーを見た。 山崎はARICA『ネエアンタ』(2月28日、3月1日 森下スタジオCスタジオ)、鈴木と平原は青山円形劇場の『ASLEEP TO THE WORLD』(3月9日)。 『ネエアンタ』はベケットのテレビ・スクリプトを舞台化したもので…

新国立劇場『音のいない世界で』

新国立劇場の演劇『音のいない世界で』を見た。 作・演出は長塚圭史、振付は近藤良平、出演はこの二人に、首藤康之、松たか子。 子供のための民話風ファンタジーで、廻り舞台を使って場面転換する。長塚の作風は一本しか見たことがないので、よく知らない。…

新国立劇場『リチャード三世』

鵜山仁の演出は幾つか見ているが、今回は鵜山の等身大の感覚や体臭に好感が持てた(10月19日 新国立劇場中劇場)。 『リチャード三世』は前にイアン・マッケランで見た。ヒヤリとする色悪系の造形だったような記憶がある。 岡本健一は愛されない不具の息子と…

新国『ゴドーを待ちながら』を見る +マラーホフのこと

今まで見たなかで、一番面白かった(三つだけだけど)。新訳ということもあるのか、一から洗い直されている気がする。衣裳はいわゆるだが、装置の抽象性と噛み合って、違和感はなかった。役者はエストラゴンの石倉三郎が圧倒的にすばらしい。腕を広げて項垂…

ルパージュを見る

東京芸術劇場でロベール・ルパージュの『ブルードラゴン』を見た(11/11)。現在の中国、中国の歴史など、ローカリティが突き詰められているが、ハイテクを駆使したローテクの味わいはいつも通り。小さなオモチャのような列車が通り過ぎる驚き。人物の瞬間移…

本日開設 片桐はいりのこと

ダンス、バレエ、演劇、オペラ、映画を見た感想を書く日記を開設。片桐はいりづいているので。カンパニーデラシネラの『異邦人』、NHKのスタジオパーク、『もぎりよ今夜も有難う』(片桐の映画館エッセイ集)。 『異邦人』は片桐の怪演により、マイム特有…