2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

日本バレエ協会『眠れる森の美女』2016

標記公演評をアップする。 日本バレエ協会が都民芸術フェスティバル参加作品として、K・セルゲーエフ版『眠れる森の美女』を上演した。同版の特徴は、マイムを舞踊化し、音楽性や詩情を重視した点にある。ヴィハレフ復元版や英国系の版よりも登場人物が少な…

新国立劇場バレエ団「DANCE to the Future 2016」

標記公演評をアップする。 新国立劇場バレエ団が恒例の団員創作公演「DANCE to the Future」を開催した。今回は、団のオリジナル作品『暗やみから解き放たれて』(J・ラング振付、14年)を組み合わせた3部構成。舞台を小劇場から中劇場に移している。アド…

NBAバレエ団『死と乙女』2016

標記公演を見た(6月29日13時 北とぴあ)。3本立てで、どれにも和太鼓が入っている。公演としては「和太鼓とバレエの饗宴」といった趣。興味深かったのは、林英哲の太鼓が洗練され、直のエネルギーを感じさせなかったことである。4人の弟子たちも、和太鼓…

柳下規夫×能藤玲子@現代舞踊協会

標記の二人が共演した訳ではなく、ここ2回の現代舞踊協会公演で、衝撃を受けたダンサー兼振付家を並べたのだ。柳下規夫は「男たちが描く愛と調和の時代」(3月17日 東京芸術劇場プレイハウス)、能藤玲子は「モダンダンス5月の祭典」(5月20日 めぐろパー…

アキコ・カンダ・ダンスカンパニー『愛のセレナーデ』2016

標記公演を見た(5月15日16時 東京芸術劇場シアターイースト)。カリスマ・ダンサーだったアキコ・カンダが亡くなり、残された高弟たちが、そのレパートリーを守ると同時に、新作を発表している。構成・演出の市川紅美は、ジャック・ルーシェ編曲のバッハで…

新国立劇場バレエ団『ドン・キホーテ』2016

標記公演を見た(5月3、4、5、7日 新国立劇場オペラパレス)。改訂振付はアレクセイ・ファジェーチェフ。ゴルスキー版の流れを汲む簡潔な演出。あまり辻褄合わせをせず、キャラクター色の強い踊りと古典バレエの見せ場を、ダイナミックに繋ぐ(辻褄が合い、1…