2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

新国立劇場バレエ団『ラ・バヤデール』2015

標記公演を見た(2月17、21、22日 新国立劇場オペラパレス)。牧阿佐美版『ラ・バヤデール』の特徴は、ニキヤとソロルが冥界で結ばれない点と、太鼓の踊りがない点。後は概ね伝統的な演出を踏襲している。特に優れているのが、アリステア・リヴィングストン…

柳本雅寛@「佐藤俊介の現在」

標記公演を見て、聴いた(2月14日 彩の国さいたま劇術劇場音楽ホール)。バロック、モダン両方のヴァイオリニスト佐藤俊介のソロに、ダンサー柳本雅寛が絡み、田村吾郎が演出するコンサート。演目はビーバーのパッサカリアに始まり、バルツァー、プロコフィ…

東京バレエ団『眠れる森の美女』2015

標記公演を見た(2月8日 東京文化会館)。2006年にベルリン国立バレエ団で初演されたマラーホフ版の導入。プロローグと第1幕、第2幕と第3幕をそれぞれ続けて上演し、休憩を挟んで2時間半の短縮版である。プロローグと第1幕の間に幕前で、カラボスとリラ…

新国立劇場バレエ団「Dance to the Future 〜Third Steps 〜」2015

標記公演評をアップする。 新国立劇場バレエ団が3回目の団員創作公演を行なった。「Dance to the Future 〜Third Steps 〜」である。ビントレー前芸術監督の企画を、平山素子をアドヴァイザーに迎えて継続させた。前回までは作品選択、指導、プログラム構成…

神奈川ブロック『シンデレラ』2015

標記公演評をアップする。 日本バレエ協会関東支部神奈川ブロックが設立35周年を記念して、『シンデレラ』を上演した。音楽はプロコフィエフ、演出・振付は夏山周久による。夏山版は、土台のザハーロフ版に、難度の高いソロとコミカルな味わいを加えたもの。…

新国立劇場バレエ団『シンデレラ』2014

標記公演評をアップする。 新国立劇場バレエ団が一年置き恒例の年末風物詩、アシュトン版『シンデレラ』(48年)を上演した。アシュトンのプティパ・オマージュ、古典作品の再解釈であり、物語性と儀式性が絶妙に絡み合う傑作である。前回は監修者ウェンディ…

Kバレエカンパニー『カルメン』2014

標記公演評をアップする。 Kバレエカンパニーが創立15周年記念公演第3弾として、ビゼー音楽の『カルメン』全二幕を新制作した。演出・振付は芸術監督の熊川哲也、舞台美術はオペラで活躍するダニエル・オストリング、衣裳は同じくマーラ・ブルーメンフェル…

「日本昔ばなしのダンス」2015@彩の国さいたま芸術劇場

標記公演を見た(2月1日 彩の国さいたま芸術劇場大練習室)。下司尚実振付『いっすんぼうし』と近藤良平振付『ねずみのすもう』の二本立て。練習室なので座席が組んであり、地続きで見る楽しさがある。必ず子供連れという想定からか、座布団の置き方が狭く…

ボリショイ・バレエ2014

標記公演評をアップする。 ボリショイ・バレエが2年ぶりに来日、グリゴローヴィチ版『白鳥の湖』と『ラ・バヤデール』、ファジェーチェフ版『ドン・キホーテ』を上演した。どれも19世紀のプティパ作品だが、前2作はマイムから舞踊へのモダン化を特徴とし、…

「2014年12月の公演から」

標記公演評をアップする。 ●牧阿佐美バレヱ団 三谷恭三版『くるみ割り人形』。音楽と呼応したウォーカー美術とピヤント照明による繊細な場面転換が素晴らしい。主役の青山季可は本調子とは言えなかったが、全身で微笑むような佇まい。清瀧千晴は、鮮やかな跳…