2024-01-01から1年間の記事一覧

NBAバレエ団「Grace & Speed 2024」

標記公演を見た(4月19日 大田区民ホール アプリコ)。バレエ団所属振付家による2作品に、PDD、グラン・パを組み合わせた充実のプログラムである。振付家の安西健塁、岩田雅女は、これまで古典全幕での新振付に力を発揮してきた。安西はキャラクター色濃厚…

ノエ・スーリエ『The Waves』+さいたまダンス・ラボラトリ公開リハーサル 2024

標記公演と公開リハーサルを見た(3月29日 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール、3月27日 同大稽古場)。ノエ・スーリエは87年パリ生まれ。カナダ・ナショナル・バレエ・スクール、パリ国立高等音楽・舞踊学校、ベルギーの P.A.R.T.S. で学ぶ。劇場公演に留まら…

2、3月の公演感想メモ(旧 Twitter)2024

* KAAT 長塚圭史『三浦半島の人魚姫』『箱根山の美女と野獣』。神奈川県を巡るファンタジー(唐十郎的な)2作。長塚の想像力と創造力が躍動する。東京都から越境して見たが、神奈川の地名が出るたびに、なぜか嬉しくなった(もちろん地元民は大喜び)。ご…

スターダンサーズ・バレエ団「ALL BINTLEY」2024

標記公演を見た(3月17日 新国立劇場 中劇場)。元新国立劇場バレエ団芸術監督で、長年バーミンガム・ロイヤル・バレエ団を率いてきたデヴィッド・ビントレーによるトリプル・ビル。演目は『Flowers of the Forest』(85年 BRB /17年)、『The Dance House』…

日本バレエ協会『パキータ』全幕 2024

標記公演を見た(3月10日昼夜 東京文化会館 大ホール)。都民芸術フェスティバル参加公演。『パキータ』全幕は個々のバレエ団で取り上げることが少なく、協会だからこそ上演可能な演目と言える。バレエを構成する3つの要素、クラシック・ダンス、キャラクタ…

新国立劇場バレエ団『ホフマン物語』2024

標記公演を見た(2月23, 24昼, 25日 新国立劇場 オペラパレス)。ピーター・ダレル振付の『ホフマン物語』は、1972年スコティッシュ・バレエで初演された。75年にSBに入団し、プリンシパルとして活躍した大原永子は、新国立劇場芸術監督2年目の2015年に本作…

パリ・オペラ座バレエ団『白鳥の湖』『マノン』2024【追記】

標記公演を見た(2月10, 11, 17, 18日全昼)。前回の来日は 2020年2‐3月、コロナ禍が始まっていたが、万全の体制を整えて公演は決行された。オレリー・デュポン前芸術監督のもと、伝統の『ジゼル』(1841年/1987年/91年)、クランコ振付『オネーギン』(65・…

牧阿佐美バレヱ団「ダンス・ヴァンドゥⅡ」2024

標記公演を見た(2月3日 文京シビックホール 大ホール)。芸術監督 三谷恭三のプロデュース公演「ダンス・ヴァンテアン」に続く新シリーズ、「ダンス・ヴァンドゥ」の2回目である。22年の前回は、前年に亡くなった牧阿佐美を偲び、アシュトン作品と牧の振付…

「NHK バレエの饗宴 2024」

標記公演を見た(1月27日 NHK ホール)。今現在の洋舞シーンを映像に残す貴重なアーカイブ公演である(後日 Eテレで放送予定)。3部構成の第一部は、東京シティ・バレエ団による『L'heure bleue』、第2部は永久メイ&フィリップ・スチョーピンによる『眠れ…

1月に見た公演他 2024

* 天使館『魔笛』(1月8日 KAAT 神奈川芸術劇場 ホール) 振付・演出・構成は笠井叡。笠井はポスト舞踏派と称して、これまで『櫻の樹の下には―笠井叡を踊る』、『櫻の樹の下には―カルミナ・ブラーナを踊る』を創作してきた。大植真太郎、島地保武、辻本知彦…

NBAバレエ団『ドン・キホーテ』新制作2023

標記公演を見た(12月23日昼夕 所沢市民文化センターミューズ マーキーホール)。演出・改訂振付:久保綋一、岩田雅女、安西健塁、衣裳デザイン:西原梨恵、照明プラン:TOMATO JUICE DESIGN / 山本高久、舞台美術デザイン:安藤基彦という布陣。西原デザイ…

12月に見た『くるみ割り人形』2023

*スターダンサーズ・バレエ団(12月10日 テアトロ・ジーリオ・ショウワ) 演出・振付は鈴木稔、舞台美術・衣裳はディック・バード、照明は足立恒による。主人公のクララが、家族と訪れたクリスマス市で謎の人形劇場に入りこみ、ネズミに囚われた人形たちを…

日本バレエ協会「バレエクレアシオン」2023

標記公演を見た(12月20日 新国立劇場 中劇場)。文化庁「次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」の一環である。演目は吉﨑裕哉振付『ハイランド』、宝満直也振付『でたら芽』、石井潤振付『AYRE』。若手・中堅によるコンテンポラリーの新作と、故人とな…