2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

フォーサイス×トリシャ・ブラウン 2006年

共演した訳ではなく、両者のダンスカンパニーが同じ彩の国さいたま芸術劇場で、時を置かずに公演を行なったので。両公演評をアップする。 ●フォーサイス・カンパニー ウィリアム・フォーサイスが新カンパニー結成後、初の来日公演を行なった。50分スタンデ…

第3回「ブルノンヴィル・フェスティバル」2005

標記公演評をアップする。 ブルノンヴィルの生誕200年を祝うフェスティバルが、6月3日から11日まで、コペンハーゲンの王立劇場で開かれた。復元物を含めた11演目が上演され、最終日のガラ公演では、その抜粋とオペラからのパ・ド・ドゥやソロ等が、デン…

新国立劇場バレエ団2011年公演評

標記公演評をまとめてアップする。 ●『ラ・バヤデール』 新国立劇場バレエ団新春公演は二年半ぶり4回目の牧阿佐美版『ラ・バヤデール』。聖なる森の梢が上下する、ダイナミックな場面転換が見せ場の一つである。牧版の特徴は結婚式と寺院崩壊の場(ランチベ…

新国立劇場バレエ団2010年公演評

標記公演評をまとめてアップする。 ●『白鳥の湖』 新国立劇場バレエ団新年の幕開けは『白鳥の湖』。セルゲーエフ版を基に芸術監督の牧阿佐美が改訂を施したもので、今回新たに四幕のアダージョが削除された。オデットと王子が互いの感情を確かめ合うダンサー…

新国立劇場バレエ団2009年公演評

標記公演評をまとめてアップする。 ●『ライモンダ』 新国立劇場バレエ団が牧阿佐美版『ライモンダ』(全三幕)を上演した。ワシントン公演を含めると四度目の公演となり、バレエ団は振付をよく咀嚼、レパートリーとしての安定感が増している。 牧版の特徴は2…

新国立劇場バレエ団2008年公演評

標記公演評をまとめてアップする。 ●『カルメン』 新国立劇場バレエ団が三年ぶりに石井潤振付『カルメン』を上演した。初演時にもすでにレパートリーとしての地力は予想されたが、今回の再演でこれが確認されたことになる。 石井版『カルメン』の特徴は、オ…

新国立劇場バレエ団2007年公演評

標記公演評をまとめてアップする。 ●『眠れる森の美女』 新国立劇場開場記念公演から十年、五回目のセルゲーエフ版『眠れる森の美女』は、川村真樹の主役デビュー公演として記憶されることになった。川村は99年に入団、04年にソリストに昇格し、リラの精、ミ…

新国立劇場バレエ団2006年公演評

標記公演評をまとめてアップする。 ●「ナチョ・ドゥアトの世界」 新国立劇場バレエ団恒例の中劇場公演は、「ナチョ・ドゥアトの世界」。ドゥアトはベジャール、アルヴィン・エイリーの下で学び、クルベリ・バレエ、NDTに在籍、現在はスペイン国立ダンスカ…

新国立劇場バレエ団2005年公演評

標記公演評をまとめてアップする。 ●『白鳥の湖』 新国立劇場バレエの新年幕開けは、一年半ぶり七回目の『白鳥の湖』。マリインスキー劇場版として導入されているセルゲーエフ版は、踊りでドラマを推し進める、簡潔でスピーディな版である。結末が悲劇ではな…

新国立劇場バレエ団2004年公演評

標記公演評をまとめてアップする。 ●『シンデレラ』 かつてない出来の『シンデレラ』。星の精は元より、四季の精、道化(吉本泰久、バリノフ)、宮殿の男女群舞、キャラクターに至るまで、アシュトンのきびきびとはじけるような振付を実現している。粗暴な姉…

島地保武×環 ROY 『ありか』 2017

標記公演を見た(9月8日 KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ)。「KAAT Dance Series 2017」の一環で、企画・制作は愛知県芸術劇場。 出演はダンサーの島地保武、ラッパーの環 ROY。コラボのきっかけは、環がワイングラスをグーで握ったのを、島地が目撃したこと…

NBAバレエ団 『The River』 『HIBARI』 2017

標記公演を見た(9月2日昼夜 東京芸術劇場プレイハウス)。久保綋一芸術監督の下、米国系作品の上演を続けてきたNBAバレエ団が、アメリカ・モダンダンスの流れを汲むダブル・ビルを上演した。アルヴィン・エイリーの『The River』(70年 ABT)と、オリジナル…

小林紀子バレエ・シアター 『バレエの情景』 『LA FIN DU JOUR』 『春の祭典』 2017

標記公演を見た(8月26日 新国立劇場オペラパレス)。マクミラン没後25周年記念公演と銘打たれたトリプル・ビルは、アシュトンの『バレエの情景』(48年)、マクミランの『LA FIN DU JOUR』(79年)と『春の祭典』(62年)というプログラム。マクミラン2作…