標記公演を見た(4月19日 大田区民ホール アプリコ)。バレエ団所属振付家による2作品に、PDD、グラン・パを組み合わせた充実のプログラムである。振付家の安西健塁、岩田雅女は、これまで古典全幕での新振付に力を発揮してきた。安西はキャラクター色濃厚…
標記公演と公開リハーサルを見た(3月29日 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール、3月27日 同大稽古場)。ノエ・スーリエは87年パリ生まれ。カナダ・ナショナル・バレエ・スクール、パリ国立高等音楽・舞踊学校、ベルギーの P.A.R.T.S. で学ぶ。劇場公演に留まら…
* KAAT 長塚圭史『三浦半島の人魚姫』『箱根山の美女と野獣』。神奈川県を巡るファンタジー(唐十郎的な)2作。長塚の想像力と創造力が躍動する。東京都から越境して見たが、神奈川の地名が出るたびに、なぜか嬉しくなった(もちろん地元民は大喜び)。ご…
標記公演を見た(3月17日 新国立劇場 中劇場)。元新国立劇場バレエ団芸術監督で、長年バーミンガム・ロイヤル・バレエ団を率いてきたデヴィッド・ビントレーによるトリプル・ビル。演目は『Flowers of the Forest』(85年 BRB /17年)、『The Dance House』…
標記公演を見た(3月10日昼夜 東京文化会館 大ホール)。都民芸術フェスティバル参加公演。『パキータ』全幕は個々のバレエ団で取り上げることが少なく、協会だからこそ上演可能な演目と言える。バレエを構成する3つの要素、クラシック・ダンス、キャラクタ…
標記公演を見た(2月23, 24昼, 25日 新国立劇場 オペラパレス)。ピーター・ダレル振付の『ホフマン物語』は、1972年スコティッシュ・バレエで初演された。75年にSBに入団し、プリンシパルとして活躍した大原永子は、新国立劇場芸術監督2年目の2015年に本作…
標記公演を見た(2月10, 11, 17, 18日全昼)。前回の来日は 2020年2‐3月、コロナ禍が始まっていたが、万全の体制を整えて公演は決行された。オレリー・デュポン前芸術監督のもと、伝統の『ジゼル』(1841年/1987年/91年)、クランコ振付『オネーギン』(65・…
標記公演を見た(2月3日 文京シビックホール 大ホール)。芸術監督 三谷恭三のプロデュース公演「ダンス・ヴァンテアン」に続く新シリーズ、「ダンス・ヴァンドゥ」の2回目である。22年の前回は、前年に亡くなった牧阿佐美を偲び、アシュトン作品と牧の振付…
標記公演を見た(1月27日 NHK ホール)。今現在の洋舞シーンを映像に残す貴重なアーカイブ公演である(後日 Eテレで放送予定)。3部構成の第一部は、東京シティ・バレエ団による『L'heure bleue』、第2部は永久メイ&フィリップ・スチョーピンによる『眠れ…
* 天使館『魔笛』(1月8日 KAAT 神奈川芸術劇場 ホール) 振付・演出・構成は笠井叡。笠井はポスト舞踏派と称して、これまで『櫻の樹の下には―笠井叡を踊る』、『櫻の樹の下には―カルミナ・ブラーナを踊る』を創作してきた。大植真太郎、島地保武、辻本知彦…
標記公演を見た(12月23日昼夕 所沢市民文化センターミューズ マーキーホール)。演出・改訂振付:久保綋一、岩田雅女、安西健塁、衣裳デザイン:西原梨恵、照明プラン:TOMATO JUICE DESIGN / 山本高久、舞台美術デザイン:安藤基彦という布陣。西原デザイ…
*スターダンサーズ・バレエ団(12月10日 テアトロ・ジーリオ・ショウワ) 演出・振付は鈴木稔、舞台美術・衣裳はディック・バード、照明は足立恒による。主人公のクララが、家族と訪れたクリスマス市で謎の人形劇場に入りこみ、ネズミに囚われた人形たちを…
標記公演を見た(12月20日 新国立劇場 中劇場)。文化庁「次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」の一環である。演目は吉﨑裕哉振付『ハイランド』、宝満直也振付『でたら芽』、石井潤振付『AYRE』。若手・中堅によるコンテンポラリーの新作と、故人とな…
標記公演 GP を見た(12月21日 東京芸術劇場 シアターイースト)。講師・構成・振付・出演は中村蓉、原作はヴァージニア・ウルフの同名作、出演はワークショップ参加者15人で、ダンサー、俳優、劇作家、勤め人、看護師、研究者、学生が含まれるという。2か…
2023年の舞踊公演を振り返り、印象に残った振付家・ダンサーを列挙する(含2022年12月)。すでにコロナ関連の劇場規制はなく、通常の上演形態に戻った。コロナ禍の名残りとしては、バレエ公演におけるスタンディングオベーションが挙げられる。声を出せない…
*新国立オペラ『こうもり』、久しぶりに見た。シュトラウスの音楽を聴いていると、R・プティの振付が思い出され、胸が締め付けられる。プティの絶妙な選曲、振付の音楽性、独創性は傑出している。『コッペリア』もいいが、傑作バレエ『こうもり』もぜひ再演…
標記公演を見た(11月11, 12, 18日 東京文化会館 大ホール)。つい20日前に、同じく新制作でコンテンポラリー色の強い創作全幕『かぐや姫』を初演したばかり。10日間しかスタジオを使えなかったとのことだが、バレエ団 OG・OB、学校生を含む大所帯の古典全幕…
*NBAバレエ団ジュニアカンパニー公演。エリザレフ版『エスメラルダ』第2幕と『パキータ』の演出・指導が素晴しい。前者のフランス風群舞とドラマ性、後者のスペイン風群舞と技巧。本公演でも見たい。岩田雅女振付『Schritte』は女性群舞のコンテ作品。師匠…
標記公演を見た(10月20, 21昼, 22夜, 27昼, 28日昼夜 新国立劇場オペラパレス)。3年振り10回目の上演である。今回は改訂振付の元ボリショイ劇場バレエ芸術監督 アレクセイ・ファジェーチェフが来日し、直接指導を行なった。最大の変化は脇役陣の演技。一…
標記公演を見た(10月25日 東京文化会館 大ホール)。演出・振付・台本・音楽構成は芸術監督の熊川哲也(原振付:マリウス・プティパ)、舞台美術デザインはダニエル・オストリング、衣裳デザインはアンゲリーナ・アトラギッチ、照明デザインは足立恒という…
標記公演を見た(10月22日 東京文化会館 大ホール)。本作は第1幕を2021年秋、第2幕を2023年春に発表、今回初めて全3幕が通しで上演された。演出・振付は Noism Company Niigata 芸術監督の金森穣、音楽はドビュッシーの音楽を選曲、衣裳デザインに廣川玉…
標記公演を見た(10月8日昼 J:COM ホール八王子)。昨夏 清里フィールドバレエで上演された短縮版を、全3幕に改訂。演出振付は、今村博明、川口ゆり子、イルギス・ガリムーリン、成澤淑榮による。ガリムーリンと成澤が所属していたモスクワ・クラシック・バ…
標記公演を見た(9月23日夜 吉祥寺シアター)。振付・構成・演出:中村蓉、映像・ドラマトゥルク:中瀬俊介、演出アドバイザー:長谷川暢、振付・演出アシスタント:安永ひより、舞台監督:熊木進、照明:久津美太地、音響:相川貴、衣裳:田村香織、音楽協…
★ NBAバレエ団『ドラキュラ』(8月6日 新国立劇場 中劇場) マイケル・ピンク振付の『ドラキュラ』は、ブラム・ストーカーの原作100周年を記念し、1996年にノーザン・バレエで初演された。作曲はフィリップ・フィニー、舞台装置・衣裳はレズ・ブラザーストン…
● 「オペラ座ガラ―ヌレエフに捧ぐ」Bプロ(7月30日 東京文化会館大ホール) 演目は以下の通り。 『ゼンツァーノの花祭り』ブルノンヴィル パク・セウン、ポール・マルク 『ナポリ』よりパ・ド・シス ブルノンヴィル ブルーエン・バティストーニ、イダ・ヴィ…
標記公演を見た(8月11, 13日 新国立劇場 中劇場)。「日本バレエ協会新進バレエ芸術家育成支援事業」の一環で、今年は9支部と東京地区により、11作品が上演された(関東支部は2作品、東京地区は本部出品作品の枠を引き継ぎ、両日共通の1作品)。内訳は創…
● 牧阿佐美バレヱ団『三銃士』(7月1、2日 新国立劇場中劇場) アンドレ・プロコフスキー振付『三銃士』(80年 オーストラリア・バレエ)は、1993年に団初演された。再演を繰り返す重要なレパートリーで、振付家の音楽性、技巧性、ユーモアが炸裂するロマン…
標記公演を見た(6月25日 新国立劇場 中劇場)。現代舞踊協会の制作協力(企画運営委員会代表:正田千鶴)を得て、日本モダンダンスの歴史を概観する企画、その第4弾である。前3回の上演演目は以下の通り。 ・2014年―『日本の太鼓』(振付:江口隆哉、51年…
標記公演を見た(6月24日昼、30日 東京文化会館 大ホール)。昨夏にバレエ団公認「ロイヤル・バレエ・ガラ」を上演したが、バレエ団本体としてはコロナ禍を挟んで4年振りの来日である。プログラムは「ロイヤル・セレブレーション」と、マクミラン版『ロミオ…
標記公演を見た(6月10日, 11日昼夜, 17日昼夜 新国立劇場オペラパレス)。団初演は2021年シーズン開幕公演、1年半振りのピーター・ライト版『白鳥の湖』である(全9回)。振付はプティパ、イワノフ、ピーター・ライト、演出はライト、ガリーナ・サムソワ…