2018-01-01から1年間の記事一覧

山崎広太 @ whenever wherever festival 2018 「そかいはしゃくち」

山崎広太主宰のボディ・アーツ・ラボラトリーが、8回目の whenever wherever festival を開催した(4月26日-29日 北千住BUoY)。山崎企画のBALパフォーマンス・プログラムに加え、4人のキュレーターがそれぞれの企画を持ち寄る形式。キュレーターには、ダ…

チャコット 「Ballet Rose in Love Stories」 2018

標記公演を見た(3月26日 新宿文化センター)。チャコット企画・制作・主催による「幅広い世代を対象にしたバレエ鑑賞普及啓発公演」の第2弾。演出・振付は前回同様、谷桃子バレエ団シニアプリンシパル・コレオグラファーの伊藤範子が担当した。前作の「Bal…

NBAバレエ団 『海賊』 新制作 2018

標記公演を見た(3月17,18日 東京文化会館大ホール)。国内で『海賊』全幕をレパートリーに持つバレエ団は、Kバレエカンパニー(熊川哲也版)と谷桃子バレエ団(エルダー・アリエフ版)。熊川版は、コンラッドとメドーラの抒情的パ・ド・ドゥ、アリの犠牲を…

日本バレエ協会 『ライモンダ』 2018 ①

標記公演を見た(3月10日,11日昼夜 東京文化会館大ホール 都民芸術フェスティバル参加公演)。協会初の『ライモンダ』全幕公演。演出・振付は、元マリインスキー・バレエ団プリンシパルで、現在マリインスキー劇場プリモルスキー分館バレエ団首席バレエマス…

日本バレエ協会 『ライモンダ』 2018 ②

ライモンダ、ジャン・ド・ブリエンヌ、アブドゥルラクマンの初日は、下村由理恵、橋本直樹、三木雄馬、二日目マチネは米沢唯、芳賀望、郄比良洋、同ソワレは酒井はな、浅田良和、福岡雄大。各世代を代表するプリマに、献身的な騎士役、同等に魅力ある敵役と…

東京シティバレエ団『白鳥の湖』 2018

標記公演を見た(3月4日 東京文化会館大ホール 都民芸術フェスティバル参加公演)。バレエ団伝統の石田種生版に新たなフェイズが加わった。日本全幕初演版『白鳥の湖』(1946年)を彩った藤田嗣治の背景画である。舞台美術研究家の故・佐野勝也氏により発見…

2月に見た振付家・作曲家 2018

2月に見た振付家等について短くコメントしたい。 ●ノイマイヤー @ ハンブルク・バレエ団 『椿姫』 「ジョン・ノイマイヤーの世界」 (2月4.7日 東京文化会館) 『椿姫』を見るといつも複雑な気分になる。マノンとデ・グリューの場面は必要だろうか。特に黒…

Kバレエカンパニー 「NEW PIECES」 2018

標記公演を見た(2月27日 オーチャードホール)。全て新作の創作集である。振付家は芸術監督の熊川哲也、ゲスト振付家の渡辺レイ、同じく山本康介、バレエ団プリンシパルの宮尾俊太郎。音楽は全曲19世紀に書かれたクラシックで、しかもオーケストラの生演…

新国立劇場バレエ団『ホフマン物語』 2018 【訂正あり】

標記公演を見た(2月9,10,11日 新国立劇場オペラパレス)。 ピーター・ダレル版『ホフマン物語』は1972年、スコティッシュ・シアター・バレエ(後のSB)で初演された。大原永子芸術監督は75年の入団、3人の女性主役全てを踊っている。新国立劇場バレエ団で…

下島礼紗 『sky』 @ 横浜ダンスコレクション2018

標記公演を見た(2月3日 横浜にぎわい座 のげシャーレ)。横浜ダンスコレクション2018「ダンスクロス|アジアセレクション」トリプル・ビルの1作である。 暗やみのなか「痛い、痛い」という声と共に何かを叩く音が聞こえる。明るくなると、紙オムツを付けた…

ジェローム・ベル 『Gala―ガラ』 2018

標記公演を見た(1月20日 彩の国さいたま芸術劇場大ホール 上演時間90分)。初演は2015年ブリュッセル、その後ドイツ9都市、フランス19都市、オーストリア2都市、ポルトガル1都市、カナダ2都市、スイス6都市、アメリカ2都市、シンガポール1都市、ノ…

谷桃子バレエ団『白鳥の湖』2018

標記公演を見た(1月13日夜 東京文化会館)。谷桃子版『白鳥の湖』は1955年の初演以来、重要なレパートリーとして上演を重ねてきた。特徴は、マイムの保存、音楽の繰り返し尊重、白鳥群舞の動的で美しい隊形により、古典の格調の高さとドラマティックな展開…

新国立劇場バレエ団「ニューイヤー・バレエ」2018

標記公演を見た(1月6,7,8日 新国立劇場オペラパレス)。最終日は「新国立劇場開場20周年記念式典」に組み込まれた関係者向け公演である。演目はドーリンの『パ・ド・カトル』(41年)、グゾフスキーの『グラン・パ・クラシック』(49年)、バランシンの『チ…

薄井憲二氏を追悼する2018 【追記あり】

舞踊家で舞踊歴史研究の薄井憲二氏が、昨年12月24日に亡くなられた(享年93歳)。著書『バレエ 誕生から現代までの歴史』(音楽之友社 1999)の著者紹介によると、「1924年東京生まれ。東京大学経済学部卒。東勇作、ヴィタリー・オシンズ、アレクセイ・ワル…